こんにちは、
カウンセリングサービスのなかやしのぶです。


私は、人の名前は最高の贈り物だなと思っています。

人の名前を見たり聞いたりすると、
どんな意味があるのだろう、
どんな思いがこもっているのだろうと、
直接聞いてみたり想像したりします。


名前の由来そのものより、
生まれてくる子の明るい未来を祈り願った気持ちに感動します。
とてもあたたかく、大きな愛だなと感じるのです。

 

私の名前は「忍」と一文字です。父がつけてくれました。


忍耐強くなるようにと思いを込めてつけた名前だと聞かされました。

子供の時はこの名前があまり好きではありませんでした。
男の子みたいで、
もっとやわらかさや美しさを感じる名前がいいなぁと思っていましたし、
父にも母にもそう文句を言ったりもしました。

 

子供の時は、忍耐強さとは我慢ができることだと思っていて、
父も母も私に我慢強くなることを望んでいるのだと思っていました。


実際父には、転んで血が出ても、
針で縫うほどのケガをしても「我慢、我慢」と言われましたし、
熱くてもう出たいなと思うお風呂でも
「我慢してもう少しあったまろう」なんて言われました。

そして我慢できると、「すごい」と褒めてもくれました。


そうやって「我慢すると愛される」という思い込みを作りました。


ですから大人になると
、我慢が当たり前というくらいの我慢癖がついていました。
心理学を学ぶようになって、だいぶ緩んだと思いますが、
今でも根性には自信があるくらいです。


ハシビロコウ
 

私は結婚していますが、
真剣に離婚を考えて別居していた時期がありました。

私たち夫婦の場合は、典型的な産後クライシスでした。
長男が生まれてから急激に夫婦仲が悪くなりました。

私は家事育児、夫は仕事に忙しく、
お互いを理解し合うゆとりがありませんでした。
ケンカを繰り返し、もう離婚しかないと別居することになったのです。

 

私は
「たくさん我慢したのに」
「こんなに頑張ってきたのに」
「大好きだったのに」と苦しみました。

家事も育児もそれまでのようにはできなくなって、
「もうこれ以上一人で頑張れない」と両親に別居したことを伝える決心をしました。


でも父に、その事実を打ち明けるのにはとても勇気がいりました。


私は自分の我慢が足りないからだと自分自身を責めていましたし、
もちろん父も母も我慢が足りない私を叱るだろうと思っていたからです。

 

しかし父に離婚するかもしれないと打ち明けた時、父は少しも叱りませんでした。
ただ優しく「帰ってくるか」と言いました。
それから何でも母に言いなさいと言ってくれましたし、
私の抱えている思いをたくさん聞いてくれました。


父は、子供だけは手放すなとは言いましたが、
「再婚すればいい」「幸せになるのが一番だと」明るく言って、
私を勇気づけてくれました。
失敗しても問題を抱えても、変わらずに私を愛してくれました。


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その後、夫婦の問題が解決しないうちに、父の病気が再発しました。
再発すると治療法はなく状態はどんどん悪くなっていき、
だんだん話ができなくなっていきました。


「また来るね」と病室から帰ろうとする私を呼び止めて、
「しのぶ、我慢しちゃだめだよ」と父は言いました。
それが私が聞いた父の最後の言葉です。


父はずっと我慢していたことを知っていたのだとわかって、涙が溢れました。

 

父は、最後に名前に込めた本当の意味を教えてくれたのだと思います。

忍耐強さとは、
辞書で調べると「辛いことや苦しいことがあっても、決してあきらめない気力のこと」とありました。
我慢することではないのですね。


今では父は、
「幸せになること、愛することを決してあきらめないで」
と願いを込めて私に名前をつけてくれたのだと思います。

 

私は、夫がつけた子供たちの名前に込めた思いや意味を思い返しました。

子供が生まれるまで、
字画や漢字の意味を調べ、
呼んだ時の音の響きを気にかけて毎晩毎晩悩んでいたことを思い出しました。
そしてつけた名前は、
私が好きなものを取り入れたものでした。夫は敢えてそうしたのです。


その名前には、夫から子供たちへと、私への愛がたくさん詰まっていました。

 

夫の愛が感じられなくて苦しかった時、
父が私の名前に込めた愛を教えてくれたから、
私は夫とやり直すことができました。

私は今、夫と子供たちと仲良く暮らしています。
そして、夫を、
家族を愛することを、
幸せになることを決してあきらめないと決めています。

皆さんに親しみやすく、
読み間違えなく名前を覚えていただきたくて、
カウンセラーネームはひらがなにしました。


それと、我慢という呪いを解いて、
軽やかでやわらなか心で自分らしく生きられるようにと願いを込めました。


*

  

あなたの名前は誰がつけてくれたのでしょう。

名前に込められた願いはどんなものでしょう。

自分が誰かの希望であると信じられる世界はどれほど愛に溢れているでしょう。

愛を感じられないとき、
自分の名前に込められた愛を見つめてみるのもいいかもしれません。

 

皆さんが、
名前という最高のお守りを信じて幸せになりますように、
心からそう思います。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。