こんにちは
カウンセリングサービスのなかやしのぶです。
私の夫は、会社に行けなくなってしまったことがあります。
おかげ様で今は復職し、毎日会社に行くことができていますが、数か月休職していました。
夫は、もうずっと長いこと営業の仕事をしていて、お客様からの信頼もありました。お客様に喜ばれることが嬉しくて、自分の売り上げをあげることに熱心でしたが、だからこそ仕事が手一杯になってしまうようでした。
それなのに同僚に手伝って欲しいと言われば、嫌な顔せずに手伝い、上司がやりきれないと言えば、ひとつ返事でその仕事を請負い、新人や後輩に頼まれれば、何度だって営業に同行したり、事務作業を丁寧に教えたりしていました。自分の仕事で忙しいのに、残業したり休日出勤したりしていたのです。
他にも取引先、下請け、色んな人たちとの間で幾つも似たようなエピソードはありました。
夫は、肉体的にも、精神的にも疲れてしまいました。年齢を重ねてだんだん無理もきかなくなったようでした。
一つ一つの出来事は些細なことかもしれませんけれども、幾つも長年積み重なると苦しかったのだと思います。
夫は家では愚痴ったりもします、でも家族に不快な思いをさせたくなくて黙って抱えていることはもっともっとたくさんあったのだと思います。
私は、単純に夫は、我慢や犠牲をしてきたから苦しくなってしまったのだと思いました。自分に自信が持てなくて、気持ちが負けてしまったのだと思いました。会社を休むことは、今まで我慢や犠牲を強いてきた人たちへの怒りなのだろうと思えました。
だとしたら、長年積み上げてきた怒りを手放していくことや、失った自信を取り戻すことは大変だと思いました。
私は、大黒柱である夫が働けないことへの不安もあって、はじめはこの出来事をネガティブに捉えていました。
夫は休職することになって、私に「休職手当が出るから大丈夫だよ」と言いました。そして「子供たちの前でなるべく明るく、普通にしていて欲しい」「おふくろには内緒にして欲しい」と言いました。
そして夫は、休んでいることが少しも悪いとは感じさせない様子で、子どもたちと会話することも増えて、のんびりゆったり、明るく穏やかに毎日を過ごしていきました。
会社の人や家族に対する、申し訳なさ、情けなさ、そんな苦しさがきっとあったでしょうし、会社に戻れるか、居場所があるかどうかそんな不安もあったはずです。
自分がどんな目で見られるか怖くて仕方なかっただろうと思うのです。
家庭を持った、いい歳の男が、まともに働けないという現実を受け入れるのは、とても辛かったはずです。あれほど人に気遣う夫が、苦しまずにいたわけはなかったはずです。
それでも夫は自分のことよりも、私や子供たちや自分の母親を不安にさせないように、心配させないように気遣ってくれました。
私は、夫が家の中でも我慢や犠牲をさせないようにと、いつも通り普通に接するように心掛けました。
しかし私は、リラックスした夫の様子を見ていて、この人は負けたわけではないのだと思いました。
会社を休むことは、夫が自分自身を大切に扱うことだったのです。いつも他人優先で自分は後回しに見えた夫が、疲れた自分を癒すことを優先させたのだと気づきました。
ネガティブな出来事ではなく、夫は、自分を大切に扱うこと、自分を愛するということのリーダーシップをとってくれていたのです。
夫が、断らずに引き受けてきたことは、責任感を持って仕事をしてきたことの証です。
夫は断れなかったのではなくて、断らなかったのです。相手の状況や気持ちがわかればわかるほど、期待に答えてあげたいし、助けてあげたいし、成功させてあげたかったのです。
できる限り手を貸す、力を尽くすことは、自分に自信がないとできないことです。
限界まで頑張って疲れたから休む、そんな我慢や犠牲はしないという選択だったのかもしれません。
私は、夫の強さに頼もしさ、かっこよさを感じました。
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時にはあなたの頑張りが、どこにも届かないことがあるかもしれません。
それで悲しい思いをすることがあるかもしれませんけれど、あなたの優しさや愛は損なわれることはありません。
頑張れるあなたは愛の人です。頑張れたことに、愛を選択したのだと自信を持ってくださいね。
頑張ることは、愛の選択
私たちが何かするとき、その動機は愛か怖れのどちらかだといいます。
そして、その動機が愛でなければ、心は苦しくなっていきます。
「嫌われてしまう」「見捨てられてしまう」など怖れから頑張っているならば、心は苦しいし、頑張りは長く続かないかもしれません。
しかし怖れがあったとしても、「子どものために」「家族のために」「恋人のために」「お客さんのために」「一緒に働く仲間のために」と、誰かへの愛が少しもないということも実際はありません。
頑張ることは、愛の選択だと捉えること、捉えてあげることは、苦しい心を救うことになるのです。
